映画・あらすじ感想レビュー

ネタバレ注意!! 映画『プーと大人になった僕』レビュー プーさんを糖衣代わりにしたビジネス啓発ムービー

投稿日:2018/09/24(月) 更新日:

(映画『プーと大人になった僕』公式サイトより)


小説家ワナビ・鳴瀬さんの批評コーナー
小説家を目指すアラサー・ワナビの鳴瀬さんが、映画やドラマ、小説を批評する不定期連載。今回は、ユアン・マクレガー主演映画『プーと大人になった僕』を偉そうに論じるぞ!

小説家ワナビの鳴瀬さん
やあ、マスター。今日は映画『プーと大人になった僕』を観に行ってきたよ

マスター
これはまた意外なチョイスですね

小説家ワナビの鳴瀬さん
たまにはファンタジー系を観るのもいいかと思って

マスター
ディズニーアニメで有名な『くまのプーさん』の実写化作品ですよね

芸能通の小島さん
そのアニメの原作は、A・A・ミルンが1926年に発表した児童小説『クマのプーさん』です

小説家ワナビの鳴瀬さん
物語はまず、少年クリストファーが、プーさんと仲間たちが住む”100エーカーの森”から現実世界へと戻る、別れのシーンからスタートする。そこでクリストファーは、100年経ってもプーさんのことを忘れないことを、プーさんは、「何もしないって最高の何かに繋がっているんだ」と人生訓めいたことを、お互いに伝え合うんだ

ミーハーたまみ
でもね、現実の世界に戻ったクリストファーは、規律厳しい寄宿学校での生活や、お父さんの死、イブリンとの結婚、娘・マデリンの誕生、第2次世界大戦での出兵を経験していく中で、いつしかプーさんの記憶がすっかり薄れていっちゃうんだよね

小説家ワナビの鳴瀬さん
つまりは童心を忘れ、ありきたりの大人になったわけだ。そして、家族を養うため、富裕層を相手にしたカバンの営業部門で毎日を忙しく過ごしている

芸能通の小島さん
けれど、会社は経営不振に陥り、クリストファーは上司から、2割の経費削減案を考え出すか、あるいは部下をクビにするか、という難題を押しつけられてしまうんですよね

マスター
2割カットですか。それは無茶ぶりですね

小説家ワナビの鳴瀬さん
で、クリストファーは、週末に予定していた家族旅行をキャンセル。家にひとり残り、部下を解雇せずに済むアイデアをひねり出すため頭を悩ませることになる

ミーハーたまみ
そこで今度は、プーさんの”今”に話が切り替わるんだよね。ある日目覚めたら、”100エーカーの森”から仲間たちの姿がなくなってる。困ったプーさんは、クリストファーに一緒に捜してもらおうと、魔法の扉から現実の世界へ入っていくんだよ

小説家ワナビの鳴瀬さん
その後、クリストファーとプーさんは無事に再会できたわけだが、大事な仕事を抱えるクリストファーはそれどころじゃない。むしろ、家の中を汚して回るプーさんは邪魔な存在。仕方なく、魔法の扉がある田舎へ連れて行くことにしたんだ

ミーハーたまみ
その田舎にある家では、イブリンとマデリンが静かに休日を過ごしているんだけど、クリストファーは2人に声をかけないで、こっそり魔法の扉にプーさんを連れて行くんだよね

マスター
なんでコソコソする必要があるんです?

芸能通の小島さん
すぐに仕事に戻るためと、旅行をキャンセルしたことで、2人とちょっとギスギスしてしまったからですね

小説家ワナビの鳴瀬さん
それでまあ、魔法の扉の前に到着するわけだが、どこか寂しそうなプーさんの様子を見て、クリストファーは同情したんだな。少しだけならと、一緒に仲間たちを捜してあげることにしたんだ

マスター
それで、仲間たちは見つかったんですか?

芸能通の小島さん
はい。風見鶏が不気味な音を出したことに驚いて、ティガーやイーヨー 、ピグレットといったお馴染みのキャラクターたちは身を隠していたんです

(100エーカーの森に佇むプーさんと愉快な仲間たち・公式サイトより)

小説家ワナビの鳴瀬さん
目的を果たしたことで、クリストファーは現実の世界へ戻った。ところが、ティガーが大事な書類を抜き取っていたことがわかり、プーさんたちは慌ててクリストファーを追うことに。マデリンを巻き込み、ロンドンへ向かうんだ

ミーハーたまみ
そこからはドタバタ続きだったよね。ぬいぐるみたちが喋るものだから街中がパニック

芸能通の小島さん
でも、最後にはちゃんとクリストファーに会えたんですよね

マスター
でも、コスト削減の件はどうなったんです?

小説家ワナビの鳴瀬さん
それなんだけどな、映画の舞台となった時代は、長期休暇をとるのは富裕層に限られていた。そこでクリストファーは、社員に有給を与えるよう社長に提案し、カバンを一般市民向けに販売する企画を申し出たんだ

芸能通の小島さん
まさに、「何もしないって最高の何かに繋がる」わけだったんですね

ミーハーたまみ
それをプーさんたちが教えてくれたんだよね

マスター
なるほど。それで、鳴瀬さんのは感想は?

小説家ワナビの鳴瀬さん
ひとことでいえば、プーさんを糖衣代わりにしたビジネス啓発ムービーという印象を受けたな。劇中でプーさんは、クリストファーに対して、「仕事が好き?」や「友達はいる?」などと問いかける。これはそのまま、多忙な日々を送る現代人に向けた問いかけになってるんだ

芸能通の小島さん
それに対してプーさんは毎日、仲間同士争うことのない平和な暮らしをしているんですよね。クリストファーが置かれている状況とはまるで真逆です

小説家ワナビの鳴瀬さん
私にはそれが、1760年頃からイギリスで始まった産業革命以前の、牧歌的な生活を表現しているように思えた。「そんな呑気な暮らしをしているクマのぬいぐるみごときが何を偉そうに」と、メッセージ性を意識したプーさんのセリフに不快感を抱く人もいるかもしれない。プーさんの糖衣が甘すぎて吐き出したくなるわけだ

芸能通の小島さん
確かに、いかにもディズニー映画的な、”あくせく働く大人は愚か”という視点があるようにも思えました。ただ、日本では今、「働き方革命」が叫ばれていますから、普段の生活を省みるきっかけになるかもしれませんね

小説家ワナビの鳴瀬さん
それと、童心を取り戻すきっかけにもなるな。そもそも、この映画はファンタジー。余計なフィルターを外し、何も考えずに鑑賞すればいいんだ。そうすれば、いつの間にか忘れていた夢や目標、人、物を思い出し、日常をよりよく生きるヒントを得られるかもしれない。何か迷いや悩みがある人にはお勧めしたい一本だな

ミーハーたまみ
私は、昔よく『ふたりはプリキュア』の絵を描いてたことを思い出したなぁ

芸能通の小島さん
私は、ミニ四駆の改造に夢中になっていた頃のことを思い出しました。あんなに大事にしていたスーパーエンペラーは今、どこへいってしまったのでしょうか

マスター
なるほど。日常に埋もれてしまった大切な何かを発見するきっかけになるかもしれないのですね。今度、時間があったらぜひ観に行きたいと思います。

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